約 679,142 件
https://w.atwiki.jp/tohoskyarena/pages/113.html
いわゆるストーリーモード。 祭-MATSURI-に統合していなくてもプレイ可能。 疾風-HAYATE-のキャラは疾風キャラのみ、紅-KURENAI-のキャラは紅キャラのみとマッチングする。 統合しても 疾風キャラvs紅キャラ のような対戦相手の変更はない。 また、タイプによる対戦相手の変更、ストーリーの変化・差分等も無い。 なお、種類は固定だがこのモードをクリアすることによって得られる霊玉もある。 疾風-HAYATE- キャラクター博麗 霊夢 霧雨 魔理沙 チルノ 十六夜 咲夜 魂魄 妖夢 アリス・マーガトロイド 洩矢 諏訪子 霊烏路 空 紅-KURENAI- キャラクターフランドール・スカーレット 伊吹 萃香 鈴仙・優曇華院・イナバ 藤原 妹紅 射命丸 文 東風谷 早苗 古明地 こいし 比那名居 天子 多々良 小傘 封獣 ぬえ 疾風-HAYATE- キャラクター 博麗 霊夢 STAGE 対戦キャラクター STAGE1 チルノ STAGE2 十六夜 咲夜 STAGE3 霧雨 魔理沙 STAGE4 アリス・マーガトロイド STAGE5 霊烏路 空 STAGE6 魂魄 妖夢 STAGE7 洩矢 諏訪子 クリア報酬霊玉 【溌】 霧雨 魔理沙 STAGE 対戦キャラクター STAGE1 チルノ STAGE2 霊烏路 空 STAGE3 博麗 霊夢 STAGE4 アリス・マーガトロイド STAGE5 十六夜 咲夜 STAGE6 魂魄 妖夢 STAGE7 洩矢 諏訪子 クリア報酬霊玉 【決】 チルノ STAGE 対戦キャラクター STAGE1 魂魄 妖夢 STAGE2 霊烏路 空 STAGE3 霧雨 魔理沙 STAGE4 アリス・マーガトロイド STAGE5 博麗 霊夢 STAGE6 十六夜 咲夜 STAGE7 洩矢 諏訪子 クリア報酬霊玉 【飛】 十六夜 咲夜 STAGE 対戦キャラクター STAGE1 チルノ STAGE2 霊烏路 空 STAGE3 博麗 霊夢 STAGE4 魂魄 妖夢 STAGE5 アリス・マーガトロイド STAGE6 霧雨 魔理沙 STAGE7 洩矢 諏訪子 クリア報酬霊玉 【虚】 魂魄 妖夢 STAGE 対戦キャラクター STAGE1 チルノ STAGE2 霊烏路 空 STAGE3 霧雨 魔理沙 STAGE4 アリス・マーガトロイド STAGE5 博麗 霊夢 STAGE6 十六夜 咲夜 STAGE7 洩矢 諏訪子 クリア報酬霊玉 【虚】 アリス・マーガトロイド STAGE 対戦キャラクター STAGE1 チルノ STAGE2 霊烏路 空 STAGE3 博麗 霊夢 STAGE4 魂魄 妖夢 STAGE5 十六夜 咲夜 STAGE6 霧雨 魔理沙 STAGE7 洩矢 諏訪子 クリア報酬霊玉 【受】 洩矢 諏訪子 STAGE 対戦キャラクター STAGE1 チルノ STAGE2 十六夜 咲夜 STAGE3 霊烏路 空 STAGE4 博麗 霊夢 STAGE5 魂魄 妖夢 STAGE6 アリス・マーガトロイド STAGE7 霧雨 魔理沙 クリア報酬霊玉 【凪】 霊烏路 空 STAGE 対戦キャラクター STAGE1 チルノ STAGE2 魂魄 妖夢 STAGE3 博麗 霊夢 STAGE4 アリス・マーガトロイド STAGE5 霧雨 魔理沙 STAGE6 十六夜 咲夜 STAGE7 洩矢 諏訪子 クリア報酬霊玉 【昂】 紅-KURENAI- キャラクター フランドール・スカーレット STAGE 対戦キャラクター STAGE1 多々良 小傘 STAGE2 封獣 ぬえ STAGE3 鈴仙・優曇華院・イナバ STAGE4 藤原 妹紅 STAGE5 射命丸 文 STAGE6 古明地 こいし STAGE7 東風谷 早苗 STAGE8 比那名居 天子 クリア報酬霊玉 【豪】 伊吹 萃香 STAGE 対戦キャラクター STAGE1 多々良 小傘 STAGE2 封獣 ぬえ STAGE3 鈴仙・優曇華院・イナバ STAGE4 藤原 妹紅 STAGE5 フランドール・スカーレット STAGE6 射命丸 文 STAGE7 古明地 こいし STAGE8 東風谷 早苗 STAGE9 比那名居 天子 クリア報酬霊玉 【破】 鈴仙・優曇華院・イナバ STAGE 対戦キャラクター STAGE1 藤原 妹紅 STAGE2 伊吹 萃香 STAGE3 多々良 小傘 STAGE4 封獣 ぬえ STAGE5 フランドール・スカーレット STAGE6 射命丸 文 STAGE7 古明地 こいし STAGE8 東風谷 早苗 STAGE9 比那名居 天子 クリア報酬霊玉 【幻】 藤原 妹紅 STAGE 対戦キャラクター STAGE1 鈴仙・優曇華院・イナバ STAGE2 伊吹 萃香 STAGE3 多々良 小傘 STAGE4 封獣 ぬえ STAGE5 フランドール・スカーレット STAGE6 射命丸 文 STAGE7 古明地 こいし STAGE8 東風谷 早苗 STAGE9 比那名居 天子 クリア報酬霊玉 【生】 射命丸 文 STAGE 対戦キャラクター STAGE1 鈴仙・優曇華院・イナバ STAGE2 藤原 妹紅 STAGE3 伊吹 萃香 STAGE4 多々良 小傘 STAGE5 封獣 ぬえ STAGE6 フランドール・スカーレット STAGE7 古明地 こいし STAGE8 東風谷 早苗 STAGE9 比那名居 天子 クリア報酬霊玉 【疾】 東風谷 早苗 STAGE 対戦キャラクター STAGE1 古明地 こいし STAGE2 射命丸 文 STAGE3 多々良 小傘 STAGE4 封獣 ぬえ STAGE5 鈴仙・優曇華院・イナバ STAGE6 藤原 妹紅 STAGE7 フランドール・スカーレット STAGE8 伊吹 萃香 STAGE9 比那名居 天子 クリア報酬霊玉 【掠】 古明地 こいし STAGE 対戦キャラクター STAGE1 藤原 妹紅 STAGE2 鈴仙・優曇華院・イナバ STAGE3 伊吹 萃香 STAGE4 フランドール・スカーレット STAGE5 多々良 小傘 STAGE6 封獣 ぬえ STAGE7 射命丸 文 STAGE8 東風谷 早苗 STAGE9 比那名居 天子 クリア報酬霊玉 【延】 比那名居 天子 STAGE 対戦キャラクター STAGE1 多々良 小傘 STAGE2 封獣 ぬえ STAGE3 鈴仙・優曇華院・イナバ STAGE4 藤原 妹紅 STAGE5 フランドール・スカーレット STAGE6 射命丸 文 STAGE7 古明地 こいし STAGE8 東風谷 早苗 STAGE9 伊吹 萃香 クリア報酬霊玉 【剛】 多々良 小傘 STAGE 対戦キャラクター STAGE1 封獣 ぬえ STAGE2 藤原 妹紅 STAGE3 鈴仙・優曇華院・イナバ STAGE4 フランドール・スカーレット STAGE5 伊吹 萃香 STAGE6 射命丸 文 STAGE7 古明地 こいし STAGE8 東風谷 早苗 STAGE9 比那名居 天子 クリア報酬霊玉 【偽】 封獣 ぬえ STAGE 対戦キャラクター STAGE1 多々良 小傘 STAGE2 鈴仙・優曇華院・イナバ STAGE3 藤原 妹紅 STAGE4 伊吹 萃香 STAGE5 フランドール・スカーレット STAGE6 射命丸 文 STAGE7 古明地 こいし STAGE8 東風谷 早苗 STAGE9 比那名居 天子 クリア報酬霊玉 【隠】
https://w.atwiki.jp/toho_yandere/pages/2988.html
タグ一覧 文 権力が遊ぶときシリーズ 諏訪子 阿求 その日の稗田阿求は、機嫌が少々悪かった。 そしてなおまずい事に、その起源の悪さを認識しているのは。現時点では○○だけであった。 周りにも、阿求の機嫌の悪さが認識。そしてその認識が広く共有されているのであれば。 対応策は、色々とある。どうとでも出来るのだけれども……阿求の中にある阿礼乙女としての責任感とでも言おうか。 どちらにせよ、今の阿求の機嫌の悪さ。それは阿求がしっかりと、隠していた。 ただし、射命丸文を例外として。 残念ながら、稗田○○が射命丸にナズーリンのネズミを捕獲してくれと頼んでから。三日も経ってしまった。 射命丸からすれば、さっさと仕事を終わらせて。稗田阿求から、過剰ともいえる量の報酬を恐々と受領して。 また声がかかるのは、忘れたころであるのを祈るのみであったのだが。 三日かかっても!終わらなかった!! 稗田○○からの『お願い』を実現するために、関わり続けることになってしまった。 本来の射命丸ならば数時間もあれば、長くとも恐らく半日も見積もれば。 幻想郷最速を自負している彼女の力と、結構な数の妖怪カラスの目と力があれば。そこまで難易度の高い仕事ではなかったはず。 それは、天狗らしいともいえるが。射命丸自身ですら、突飛な『お願い』でナズーリンからの敵意をあおる事を抜きに考えれば。 そんなに難しい仕事ではないと、言い聞かせる事は可能であったのだけれども。 三日も足踏みを余儀なくされてしまった。 最初は下手をすればあくび交じりに、ちょうどいい小遣い稼ぎぐらいの軽い気持ちだった妖怪カラスも。 ここまで上手く行かなくては。何かある、異変とまではいかなくとも、楽な仕事ではないというのは。 丸一日、大空を駆け回っても。ただのネズミしか見つからなかった時点で、気づかねばならなかった。 幸いなことに稗田○○は。 「そうですか、今日も、上手く行きませんでしたか。思った以上に、ナズーリンさんも必死と言うか……追い込まれているのだろうか?」 そう言うのみで終わらせて、「明日に期待しましょう」続く言葉もそれだけで、すぐに射命丸の事を解放してくれたが。 常日頃から穏やかな○○の事は、舐めるだとか侮るなんて感情は一切ないが。心配はしていなかった。 稗田阿求が怖すぎるから、かすんでいると言う見方の方が、より正確かもしれないが。 稗田阿求。 彼女は結婚してから、あからさまに怖くなった。結婚する前から、あの稗田家の存在と言うだけでも、接触には並々ならぬ慎重さは必要だったけれども。 まだ、お近づきになれば甘い汁のおこぼれでも、ぐらいには考える事が出来る程度には、稗田阿求とは、会話もできたけれども。 結婚してからは明らかに、人格が変容している。 自分以外のほとんどの女性、ともすれば旦那のいる上白沢慧音だって例外ではない。 ならば独身で――こんな事を稗田阿求の目の前で言えば、命も危ないが。 射命丸は自身の美貌や女性的な魅力というやつに、自信はいくらか以上持っている。 稗田阿求も射命丸が自己の魅力に対して、しっかりと自覚しているのは、理解できているうえに。 今の稗田阿求ならば間違いなく、自分の肉体と射命丸の肉体を比べて。勝手に緑色の炎を内に燃え上がらせてしまう。 今のこの状況、射命丸が稗田○○に取り入るために時間を稼いでいると。 あるはずもない事を、勝手に思い描いてしまうのは。いまはまだ、ただの妄想だとギリギリの線で、稗田阿求も冷静に思ってくれているが。 これ以上、時間をかけてしまえば。それもどうなるか、全くわからない。 そうでなくても自分が近づく状態を、稗田阿求は快く思っていない。なのにこの仕事、なかなか終わらない。 終えるための材料が、ナズーリンのネズミがびっくりするほどに見つからないのだ。 稗田○○は相変わらず、射命丸が三日かけてもナズーリン配下のネズミを、捉える事はおろか見つける事すらできないと伝えられても。 幸いにも信じてくれて、なぜそのような事態になったのか、射命丸を責めることもせずに思案顔を続けていたが。 「もう、お伝えできることは無くなったのでは?」 思案顔の○○は、好き好んで名探偵が活躍する舞台を作り上げている、稗田阿求にとっては何よりの好物のはずなのに。 やはり射命丸ほどの美人がいれば、心の底から楽しめないのだろう。奉公人ならばともかく、不遜で有名な天狗が相手ではという事だろう。 「ほら、今日の分のお給金です。早くいいお返事を下さいね」 しかし稗田阿求が上手いのは、こういう部分である。 稗田阿求は手ずから――投げ渡しているという事実は、ほとんどの者が無視する――引き出しの中から1円札を何枚かよこしてくれる。 そう、その光景は稗田阿求が手ずから、稗田○○の目の前で行っている。 この瞬間に、射命丸文は稗田夫妻から割のいい仕事を与えてもらっているという、下の立場に自動的に配置されたのだ。 確かにこの場には稗田夫妻しかいないが、それは全く重要ではない。 稗田阿求が用意した金を、稗田阿求の目の前で射命丸文が受け取ったという事実が。稗田阿求の中でのまとまりと言うか、理論の整理には。 ただその事実のみが重要なのである。その事実で、射命丸文の存在は、割のいい仕事とに飛びついた存在として。 稗田阿求の中では射命丸の存在が、矮小化されることに成功するのである。 無論、射命丸もそれに気づいている。というよりは、気づいているからこそ稗田阿求が投げつけた何枚かの1円札に飛びついて、演じたのである。 げに恐ろしきは、1円札をメンコのようにひらひらと、舞い散らせられるぐらいの財力を持つ、稗田家であるけれども。 それは表面的であり、些末だ。稗田阿求は一線の向こう側だ。 真に警戒するべきは、稗田○○の周り。稗田○○から不興を買わない事、稗田○○から不用意に気に入られない事。 しかし幸い、稗田○○は少し上の方を向きながら。 「偶然じゃない……こんなにも時間がかかるのは、偶然じゃない。ナズーリンさんの警戒心があるんだ。警戒させたのは……どっち?両方?」 妻であるはずの稗田阿求が、現金を投げつけるという傍若無人な態度が目と鼻の先であっても。 思案と、思案の助けになるであろう砂糖のかたまり、飴(あめ)を机の上から探り当てて口へと放り込んで。 ぶつぶつとつぶやくのみであった。少なくとも射命丸の方は見ていないし、興味も抱こうとしていない。 その○○の態度に、美人である射命丸はひどく助けられているのである。もしかしたら周りを助けるために、いかにも名探偵らしく。 いささか突飛で珍奇な行動を取っているのかなと言う、推測も射命丸の中には持ち上がるが。 それを確認、判断する必要はない。触らぬ神に祟りなしの、おそらくは最も分かりやすい事例であろうから。 「へっへっへ……それじゃ」 三下っぽい笑みを、若干わざとらしく出しながら、お札を握りしめて。射命丸は出入り口も使わずに、縁側から飛び立った。 射命丸の眼下には、稗田邸がぐんぐんと小さくなっていくが。稗田邸が完全に見えなくなるまで、稗田阿求は縁側からこちらを見ていた。 「良いかい?」 射命丸の姿が完全に見えなくなって、稗田阿求が確かに安心した折に。 おずおずではないが、さりとて軽い感じは一切出さずに。重厚で真剣な声を出しながら、洩矢諏訪子が。 稗田夫妻の居室を区切っているふすまの向こう側から、声をかけてきた。 ふすまは完全に閉まっているけれども、やはり諏訪子の神格がそうさせるのか。 射命丸の影が完全になくなってからの、登場であった。 さすがに神様が相手ともなれば、阿求も射命丸よりは柔らかい態度になる。 それに諏訪子自身、身を守る本能は研ぎ澄まされている。 ここ最近は、女の身であるが女と、遊女ばかりと遊んでいるのは。 神様には男も女もないし、今は男にはあまり興味がないという、良い性格付けになっていた。 「聞きたいというか、まぁ、伝えといたほうが良いかなという。半々ずつの理由なんだけれども」 阿求の柔らかい態度に、諏訪子もようやくホッとしたのか。閉じられたままのふすまを静かに開けて、入ってきてくれた。 「どうです?お茶でも」 「ああ……じゃあ、いただこう」 射命丸には結局出さなかったお茶まで、諏訪子が相手なら出してやれる程度には、阿求は余裕があった。 諏訪子は少し迷ったが、下手に断るのも後が怖いし。もう阿求はお茶を入れ始めていたので、ならば飲むのが良いだろう。 しかしお茶の香りが、ややわざとらしかった。抹茶を足して、香りを強くしているのだろうか。 諏訪子は気になって、袖口に鼻先を近づけてみた。自分の匂いや体臭には、どうしても鈍感になってしまうが。 もしかしたら遊郭で浴びている、遊女たちの体の匂いが移っているのだろうかと不安になる。 稗田阿求の性格というか、常に気にしている事を考えれば。酒臭い方が遊女のおしろいを香らせているよりはマシだろうし。 早苗にプッツン来られて、水をぶちまけられるよりも怖い。 諏訪子はゆっくりと座って、阿求が手ずから用意してくれたお茶をありがたく。さらにゆっくりとした所作と態度でいただいた。 ○○は2個目の飴を口に放り込みながら「着替えたんですね、人力車で見かけたときと服装が」 と、雑談なのか頭の体操に取り掛かったのかよくわからないことを言い出したなと思ったが。 「……東風谷さんは、かなりまじめな方ですからね。それ故に心配だ。洩矢さんに手まで上げだしたようで」 「…………どこで分かった?」 「遊郭街で鬼の星熊が相手にせよ、それ以外の用事や約束があるにせよ」 ○○は星熊遊戯の事には、さすがに諏訪子が一番の遊び場としているのが、公然の認識である遊郭には言及したが。 遊女に関しては『それ以外の』と言って誤魔化したが。 「何にせよ、あの場所にいたのであれば。酒はつきものだし、星熊遊戯と会っていたのであれば、酒の量は半端じゃない。なのにシラフに近い」 結局遊郭の事も、『あの場所』と言って、誤魔化し直した。 「シラフに近くなった理由は何だろうか……しかも洩矢諏訪子を相手にして、シラフにさせてしまう事を許される存在。 何より諏訪子さんの座布団への座り方は、やや慎重だった。痛みをこらえているのだろうか。 ならばますます、そんなことが許される存在は限られてしまう。 鬼の星熊遊戯……何かあったのなら、鬼ですから大乱闘が始まる。こらえれる程度の痛みで終わるとは思えない。よって除外。 八坂神奈子さんは、諏訪子さんが遊郭街に食い込むことの利益を、十分理解しているが故に、どうしても。 責めると言っても、口だけ。どうしても甘くて弱くなる。けれども東風谷早苗は違う。 利益は、まぁ、否定もしないし理解もしているが、限度という意味では東風谷さんの方が、許容量は低い。 だから諏訪子さんは、東風谷早苗さんと何かあったのだろうなと」 ともすれば。○○のこの行動は、嫌悪感すら誘発されかねないが。 諏訪子の目には確かに、見えた。断言出来た。 色々と相手の事を見透かしているような態度であっても、○○は一番気にしている存在を爆発させないために、動いているのだ。 そう、稗田阿求だ。 稗田阿求は、洩矢諏訪子が何かを抱えているというのをツラツラと述べているのを見て。 ひいきにしている歌舞伎役者が、自分の目の前で演じてくれているのを眺めるかの如く。 恍惚としていた。 先ほどは射命丸が、くせ者の上に美人である射命丸が来ていたから。――早苗ならば、仕事を与えているのはあんたの方でしょうと言うだろう。 どうしても稗田阿求は、自分の貧相な体と比べてしまい、○○が向こう側に転ぶ妄想に支配されてしまう。 まだ良かったことと言えば、稗田阿求が『今はまだ』これは妄想であると、自覚している点であるが。 それは、稗田阿求がまだ。体が弱い程度の認識で済ませる事が出来るからだ、切羽詰まっていないからだ。 切羽詰まれば、どうしても劣化してしまう。そこに種族の違いや生まれや育ちの良さと言うのも、まるで関係ない。 なのに、鬼の場合は腕力。そして稗田家の場合は、稗田阿求の場合は、たとえ体の弱さが極まり切羽詰まろうとも。 その権力に、陰りは見えない。厄介だ。 ――無論、○○の中に今の状況を楽しいという感情があるのは。 この舞台に立たせてもらっている事を、嬉しがっているという感情の存在は、理解しておかねばならないが。 論点をそこに立脚すれば今の状況を多少なりとも、問題だと思っている○○ですら。 『稗田○○』という立場を優先してしまっていると、結論付けねばならないだろう。 そして稗田○○という言葉には、立場には。様々な特典が存在している。 ……考えようによっては、稗田阿求は確かに○○を縛っているが。 ○○も『稗田○○』になる事で、自分を縛っている。 全てが全ての部分で自発的に自分を縛っている、とは、さすがに思わないでやれるけれども。 「ああ、まぁ…酒の匂い『とか』をプンプン香らせながら帰っちゃったから。バケツを、入った水ごとぶつけられて」 「『とか』ですか、ふふふ」 だがまだ切羽詰まっていない。いずれ切羽詰まるだろうとは思うが、ただの先送りだろうけれども。 それに今回は、『とか』の部分に反応した稗田阿求を、これ以上見たくなかった。 「酔った勢いでね、何なら風呂入るのと一緒に早苗の事も抱こうか?って言ったら、腹殴られてさ、ハハハ」 諏訪子は逃げるように、下世話な話でこの場を乗り切ろうとしてしまったし。 「ふふふ……まぁ、らしいと言えばらしいのですかね。腹芸は、そこまで上手くなさそうですからね、東風谷さんは」 実際、乗り切れてしまった。稗田阿求が笑ってくれたからだ。 「本題に入ろう」 そして諏訪子は、阿求の笑顔に乗せられるしかなくなった。 「『向こう』で星熊遊戯『とか』と遊んで、酒飲んでたら。あんたらの依頼人なのかな?ナズーリンがうろうろしていて。 あんたがちょっと調べてくれと頼んだ、物部布都に接触したがっているような、そんな気配が見えてさ。 それに切羽詰まってるような表情してて。思いつめてるような、そんな感じ。 射命丸は雲居と物部に脅されて……雲居とは同じ勢力のナズーリンが、物部に接触したがって…… まぁ、深くは聞かないけれども。稗田○○なら、依頼を解決するのに情報が欲しいだろうから。知りたいだろうと思ってね」 洩矢諏訪子からの新しい情報は、名探偵である稗田○○の精神と知能を大きく刺激してくれた。 「天狗とカラスでも見つけれないネズミ……切羽詰まったようなナズーリンさん、物部布都との接触を考え始めている? 溺れる者はわらをも掴むと言うが。ナズーリンさんにとってのわらが、物部布都という考え方は?可能、か?」 与えられた情報を整理、統合していくために。○○は、稗田○○はまた、周りを無視するように。 思索に没頭しているが。 それこそが、稗田阿求が望む稗田○○の姿でもあるし。それを望まれることに、稗田○○の悦びも存在する。 諏訪子は思わず、腹の底で毒づいた。 お似合いの夫婦だと。 感想 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/battler/pages/4449.html
クロスカントリー じゃ、プログラムナンバー1番、クロスカントリーを行う。 いたって簡単。神社から、魔法の森、紅魔館、別ルートの魔法の森、そして此処に戻ってくる。 妨害方法は何でもあり。じゃ、選手決めてね。 -- 博麗霊夢(魔理沙) 星野「クロスカントリーか・・・」 谷沢「ここはやっぱり・・・」 星川「俺の出番ですか。」 クロスカントリー 名古屋軍代表:星川弘 -- 名古屋軍 マリオ一家→射命丸 文 紅魔館→咲夜 連合チーム→火焔猫 燐 -- 選択 江藤「ちょw文さんとか絶対勝てないw」 星野「じゃぁ2着争いだな。」 -- 名古屋軍 で俺は妨害用のモブ呼んでくる。 -- jix(本人) もちろんコスチュームはこれだな。(ドッチャーのコスチューム) -- 星川弘(石坂線の鬼神) タフが0になればリタイアになる。すなわち倒して1位をもぎ取るのもありね。 -- 十六夜 咲夜(魔理沙) 用意・・・スタート! -- 博麗霊夢(魔理沙) このやろ。(文にいきなりキック) -- 火焔猫 燐(魔理沙) ふざけんな!(交戦中) -- 射命丸 文(魔理沙) 今のうちに・・・(走り始める) -- 十六夜 咲夜(魔理沙) タッタッタッタッタァーッ! (射命丸にボールをぶつける) -- 星川弘(石坂線の鬼神) いてぇ!さては貴様ら!私をリタイアさせる気だな! -- 射命丸 文(魔理沙) いや、点数稼ぎ。(逃走開始) -- 火焔猫 燐(魔理沙) やっは~!!!(ムーンウォークでゴール) -- 射命丸 文(魔理沙) 運動会の邪魔は駄目だ。参加者以外が妨害するとかもってのほかだ。 -- 映姫様(魔理沙) もうそろそろゴール・・・あれは星川。・・・速いのね。 -- 十六夜 咲夜(魔理沙) それっ!(ドアラ風のバク転でゴール) -- 星川弘(石坂線の鬼神) も、もう駄目・・・。(タフ0で、こけて死亡) -- 火焔猫 燐(魔理沙) 3着・・・。 -- 十六夜 咲夜(魔理沙) 当然の結果ね。 1位、文 2位、星川 3位、咲夜 リタイア、おりん -- 博麗霊夢(魔理沙)
https://w.atwiki.jp/pmvision/pages/1718.html
《蒼天の突風チーム》 No.891 Character <Special Collection Vol.10> GRAZE(3)/NODE(5)/COST(X) 種族:天狗 【連結(「射命丸 文」+「姫海棠 はたて」)】 先制 隠密 抵抗(3) (自動β): 〔このキャラクター〕がプレイされて場に出た場合、〔あなたの冥界の上のカードX枚〕を裏向きにして〔このキャラクター〕にセットする。 (自分ターン)0: このキャラクターにセットされているカード1枚を破棄する。その後、目標の〔キャラクター1枚〕にYダメージを与える。Yはこの効果でダメージを与える時点で、このキャラクターにセットされているカードの枚数の3倍に等しい。この効果は1ターンに1度しか使用出来ない。 (常時)0: このキャラクターにセットされているカード1枚を破棄する。その後、この干渉終了時まで〔このキャラクター〕は、決死状態にならない。 攻撃力(6)/耐久力(5) 「どうしたの?あなたの取材魂はそんなものなの?」 「まだまだー!文こそ息が上がってきたんじゃないの?」 Illustration:ちもち テキスト修正@2015/12/30 コメント 連結を持つカードの一枚。 プレイコストを自由に支払い、そのぶんだけセットカードが増えるキャラクター。 プレイするコストを自分で決められる珍しいキャラクターであり、払った値に等しい枚数のカードを冥界の上から裏向きでセットし、所持している2つの効果で使用する。 1つ目の効果は(自分ターン)効果で、キャラクターを目標に取るダメージ効果。セットカードを1枚破棄することで、「その後の解決の時点でセットされている枚数」の3倍のダメージを与える。 つまり、3枚セットの状態から使用すると解決時には2枚セットになるので6点のダメージ、2枚セットの状態から使用すると3点ダメージということになる。 スリープがいらないので、自分ターンであればプレイした後すぐにダメージ効果を使用したり、相手の防御宣言に合わせてしてその防御キャラクターを除去したり出来るのもありがたい。 2つ目の効果は(常時)効果で、決死状態の無効効果。 同一干渉中でなければ1ターンに何度も使えるため、スペルカードによる除去に非常に強い。 両方ともセットカードを1枚ずつ消費していくので、ダメージ効果の出力と相談してプレイ時のコストを決める必要がある。 また、セットされているカードならば種類は問わないため、超小型プランク爆弾や鬼火「超高密度燐禍術」などと相性が良く、それらのフォローが無くとも単純に種族:天狗の先制隠密持ちである。第十弾環境では天狗デッキが多少流行しているとはいえ、0コストで出しても十分な脅威となる。 基本的にXは数字として参照される場合、特に指定が無ければ0として扱う。つまり、二つの炎で場に出すと0/0の戦闘力となっていきなり決死状態になる。二つの炎との相性は最悪だろう。 収録 Special Collection Vol.10 Power Of Union 関連 「射命丸 文」 射命丸 文/1弾 射命丸 文/5弾 射命丸 文/10弾 射命丸 文/14弾 射命丸 文/18弾 「姫海棠 はたて」 姫海棠 はたて/9弾 姫海棠 はたて/10弾 姫海棠 はたて/12弾 姫海棠 はたて/14弾 姫海棠 はたて/18弾 姫海棠 はたて/PR 取材「姫海棠 はたての練習取材」
https://w.atwiki.jp/nicorpg/pages/2135.html
+... 夢想封印 vs 無双風神 -- DEATH☆GAME (2008-06-01 20 19 06) かっこいいw -- 名無しさん (2008-06-01 20 20 30) 相変わらずかっけぇw -- 名無しさん (2008-06-01 20 20 46) どうすればこんな風に素晴しく書けるのかw -- 名無しさん (2008-06-01 20 24 41) 早速お持ち帰りさせていただきます -- 連続で名無し (2008-06-01 20 25 44) \射命丸!/\射命丸!/\脇巫女!/\射命丸!/\射命丸!/ -- 名無しさん (2008-06-01 20 26 37) なんと言う幻想郷wwwかっこいいですwww -- 名無しさん (2008-06-01 20 27 17) どうでもいいが射命丸ってミニスカなのか、なんかRPG本編の敵グラを見ただけじゃそうだとわからんかった。 -- 名無しさん (2008-06-01 20 28 38) 相変わらずすげぇwwwwレイアーいくつ使ったんだろう… -- 名無しさん (2008-06-01 20 39 25) すごすぐる -- 名無しさん (2008-06-01 20 43 43) ひょっとして全部マウスで描いてるんですか?練習用絵板のつよいスライムでマウスで描くと仰ってましたけど… -- 名無しさん (2008-06-01 21 01 42) ↑×6混ぜるなwwww -- 名無しさん (2008-06-01 21 04 03) ↑×7ほんとだww今気付いたw -- 名無しさん (2008-06-01 21 05 20) 一応雑魚戦なのにこんなに熱いのかw -- 名無しさん (2008-06-01 21 10 11) マジで凄いな、毎回 -- 名無しさん (2008-06-01 21 16 04) すごいwwカメラとかの小道具もホント細かく描かれているなあ・・・ -- からあげ君 (2008-06-01 21 18 55) 世界一熱い雑魚戦だ -- 鉄十字キラー (2008-06-01 21 27 02) この人は製作に一体どのくらいかけているのかと問い詰めたいw -- どっとあーる (2008-06-01 21 28 34) ピコ「あー、暇だな。」 阿部さん「相手が女では俺の立場が無いと言わざるを得ない」 ハルヒ「そもそもあれでは戦闘に介入できないと言わざるを得ない」 ⑨「あたいったら空気ね・・・」 -- 名無しさん (2008-06-01 21 29 30) カメラまで…すごい!!うまーーー!!そしてこの丁寧さ…見習いたい!! -- ねこ (2008-06-01 21 30 39) ○○「カメラを持った相手なら僕も参戦せざるを得ないかな」 -- 名無しさん (2008-06-01 21 32 33) 相変わらずすごすぎる!構図から細部まで…本当に尊敬してしまう… -- のん (2008-06-01 21 37 08) ↑2 阿部さん「イイ所に来たと言わざるを得ない」 アッー! -- 名無しさん (2008-06-01 21 38 30) 氏の絵は本当にクオリティ高いなぁ…凄すぎw -- 名無しさん (2008-06-01 21 40 08) カメラの描きこみ具合とか全部含めてうまいと言わざるを得ない! -- ゆっくり (2008-06-01 21 42 06) ではここでDEATH☆GAMEの質疑応答タイムです レイヤー何枚?…普段は多くて4,5枚だけど今回は8枚ほど マウス?…タブペン5 マウス1程度の比率で併用 カメラ?…ライカIIIa(1935年モデル)を参考に描きました実際の射命丸さんのカメラはもっと旧式らしい ザコ敵?…幻想郷最速にして神クラスの強さを誇る射命丸さんはニコニコRPGでは多分かなり手加減してくれてるよ 何時間?…のべ六時間強くらいかな昨日の夜からPC電源つけっ放し -- DEATH☆GAME (2008-06-01 21 48 53) 毎度ながら見事な出来栄えです!本当、尊敬しますね・・・。 -- 名無しさん (2008-06-01 21 50 27) 細かいところまで丁寧ですごいです・・・! -- i (2008-06-01 21 52 01) 琴姫が旧作霊夢だw -- 名無しさん (2008-06-01 21 52 41) ここまで様々な絵師から疑問符を投げかけられるというのはつまり、とても凄い絵なんだろう。絵の素人からここまで来るのにどれくらいかかるんだろう…。あ、私も質問してしまった…。 -- 名無しさん (2008-06-01 22 11 59) す、すごいww背景とかすごく参考になります! -- TS (2008-06-01 22 30 25) この絵師にはかなわねえや・・・ -- 某絵師 (2008-06-01 22 37 55) それでこの射命丸が覇王翔吼拳を放つのか…考えづらいw -- 名無しさん (2008-06-01 22 40 56) 東方好きとしては熱くなる神作だ -- 名無しさん (2008-06-01 22 48 56) DEATH☆GAMEさんは本当に琴姫が好きなんだなぁ。それにしてもカメラ細ェェ! -- ながれ (2008-06-01 23 45 42) なんだ、ただの神か -- 名無しさん (2008-06-01 23 56 36) ↑11 作者分かってんじゃないの。射命丸が雑魚敵なワケないじゃないか! 社長の嫁やゲロッパうどんには勝てないかもしれんけどさ…。 -- 名無しさん (2008-06-02 00 04 14) 何もかも上手すぎる!! -- ショーン (2008-06-02 00 08 21) 射命丸「貴方に足りないもの! それは(ry ・・・そして何よりも速さが足りない!!」 -- 名無しさん (2008-06-02 01 57 54) ブンブンはなぜ敵に? -- 名無しさん (2008-07-27 20 33 21) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/propoichathre/pages/951.html
文17 新ろだ68 「……というわけですよ」 説明が終わると彼女はむいたみかんを一房、口に放り込んだ。 「なるほど、スキマ妖怪もたまには粋な計らいをするもんだ」 俺もみかんを一房。うん、今年もおいしいんだな。酸味と甘みが絶妙だ。 コタツでみかん。ちょっと早いけど寒いのは寒いのだ。 隣に恋人の鴉天狗。これで体も心もあったかくなるというものだ。 そして説明されたのが『神様連中の里帰りに便乗して外界ツアーをするから帰省するカッポウを スキマから覗いて、霜月初めの宴会で映像としてたれ流すために手伝いなさい』というもの。 要はイチャイチャ覗きin外界。ただ、惜しむらくは―― 「というわけで、○○さんも手伝ってくれますよね?」 「ん、いいよ……」 「あれ? なんか元気ありませんね」 射命丸が不思議な顔をして聞いてきた。 「もしかして、いやでした?」 「うんにゃ。出歯亀根性は射命丸に負けないつもりだよ」 まぁ人の恋路をニヤニヤ眺める。決していい趣味じゃないとは自覚している。 それを生業とする恋人で新聞記者の彼女くらいなものか。そんな事を話せるのは。 「じゃあなんで」 「ほら。なんつーか……俺も行きたかったなぁ、ってさ」 少しだけ笑ってみせる。やっぱりスキマTVの編集ということは帰省旅行には行けない訳で。 他のやつらが羨ましい。少しだけだけど。 「あ、あう、すいません……」 「なぁに、気にするな。俺は文さえいればどこだっていいよ」 肩を抱き寄せてささやく。実際そんなものだ。元居た世界への未練などとっくにない。 「○○さん……んっぅ……」 目元を潤ませて俺を見上げている射命丸が余りにも可愛かったので唇を奪った。ほのかにみかんの味がした。 「さてさて、てことはしばらくスキマにこもるのかね」 準備を進める。一週間分の着替えくらいなものか。あと洗面道具。 うん、旅行じゃないけど旅行みたいだ。スーツケースを閉めて思う。 「○○さ~ん、準備できましたよ~」 玄関口から声が聞こえた。早いな、もう準備万端か。 「おう、こっちもだ~」 さて、行きますか。少女たちの幸せな笑顔と涙、残らずフィルムに残してやる。 にやりと笑ってスーツケースを引っ張りながら外へ向かった。 ================================================================================ 青年作業中…… ノゾキじゃない! これはドキュメンタリーなんだ! ================================================================================ 「……っあ”---!!!」 椅子の背もたれに全体重。ぎしりと音を立て、一緒に背骨がなった。 現在作業中。作業五日目にして貫徹二日目。不思議と眠気がないのが逆に怖い。 射命丸はむこうの部屋でナイスバカップルの盗撮をしています。俺たちは目下いろんなカップルを盗撮して回っている最中だ。 当然俺も撮ってはいるのだが、まったくもってカメラが二人では手が足りなすぎる。 何と言ってもカップルの数が多すぎるんだ! 何だよ! 全員終日自由行動の修学旅行かお前らは! 「そんなことを言っても彼らはただただ幸せに微笑みあうだけなのであった、まる」 ビデオ画面(笑顔でお茶をする吸血鬼カップルが見える)に毒を吐く。くそう、幸せそうな顔しやがって。 当日会場中をニヤニヤ笑いが渦巻くくらいに甘甘編集にしてやる。 しかし、あのケーキ美味しそうだなあ……。 「○○さん、調子はどうですか?」 隣の部屋で作業していた射命丸が話しかけてきた。 「んあ? 最高に最悪だぜ? いや、最悪に最高なのかもしれないが」 カメラから目を離し彼女を見やる。人間にこの不眠レースはきつすぎる。きっと今の俺の顔、ひどいんだろうなあ。 彼女は少し心配そうな、でもうれしそうな顔で話しかけてきた。 「あまり無理はしないでくださいね、これ、差し入れです」 そう言って差出したビンは黄色いラベルに大きくロゴが入っている。 うん、二十四時間戦えますかってか。嫌味かこのやろう! でも差し入れはありがたいのでにやけてしまう。 「文もな。疲れたらちゃんと無理しないで寝るんだぞ」 受け取りながら彼女の顔を見るが、さすがに妖怪でも疲れるみたいだ。 「○○さんに言われたくないです、すごい顔ですよ」 すごい顔ってどんなだ。 「俺はオトコノコだからいいの」 「むう、ずるいです……」 射命丸が抱きついてきた。抱き返してやる。何日ぶりだろう、安心できるこの感触。すごく気持ちいい。 「○○さん、すみません、手伝わせてしまって」 「ん? 俺がやりたいことをやっているだけさ、何も謝ることはない」 抱きしめる力を強くする。 「でも、行きたかったんでしょう?」 「何度も言うけど文と一緒にいれるなら俺はどこだっていいからさ」 俺の胸に顔を押し付けながらむうむう唸る射命丸。でも幸せそうだからやめてあげない。 「しかしまずいな。眠くなってきた……」 「無理しちゃいけませんよ……」 傍らにあったタオルケットを引き寄せて体にかける。片腕にはいとしい彼女。それなら固い床も最高のベッドだ。 「そうだな、じゃあ、休憩しようか」 「そうですね……ふふ、こういうのも久しぶりです」 二人で笑いあう。目を閉じ、彼女の匂いを胸いっぱいに吸い込むと、眠りの世界へ旅立った。 「あらあら、こっちもこっちで熱いわね」 カメラを回すスキマ妖怪の視線の先にはひとつのタオルケットで眠る、静かな寝息が二人分。 「紫様、起こさなくても……?」 後ろで覗き込みながら赤い顔の九尾の言葉に 「こんな幸せそうに眠っている二人を起こすのなんて不躾が過ぎるわ、クォリティ確保には休憩も必要だしね」 ニヤニヤ笑いで答えるスキマ妖怪。 「あやー……んぐぅ」「○……○……さん……むにゃ」 これもスキマTVのいいネタになる。そんなことは露知らず、お互いの名前なんて寝言で言ってしまったり。 静かに扉が閉まる。 その後眠った二人の代わりに式とその恋人をフル稼動させたり、紫本人の彼氏も参戦したりと、この日のマヨヒガは賑やかだった。 「んん……」 目が覚めた。すごくすがすがしい。ああ、そうだ、射命丸に差し入れもらって一緒に寝ちゃったんだ。 「んう……あ、おはようございます、○○さん……」 射命丸も起きたみたいだった。二人一緒に半身を起こして伸びをした。 「おはよう、文」 言って、腕に巻いた時計を見る。 ここに着てからお日様の光を拝んだ気がしないので時間感覚がまったくないが、時計だけが頼りだ。 ん……十時間近く寝ていたわけか。道理ですっきりしている。 「寝起きがてらにご飯にしましょうか?」 「そうだね、それがいい」 そういって二人で部屋の外へ。廊下を進むと紫さんと彼氏の××さん(客人とか言ってたが あのべたべたっぷりは恋人のそれだろう)が歩いてきた。 そうか、行けなかったカップルは俺達だけじゃないんだな。仲間が居たことに少し安堵する。 会釈しようすると二人そろって 「「きのうはおたのしみでしたね」」 とか言われた。別に何も疚しいことはしてないのにすごく恥ずかしくなった。 真っ赤な俺たちを満足そうなニヤニヤですれ違う。 まぁ何にしろまずはご飯だ。 「あ、そうや○○」 「はい?」 ××さんに話しかけられる。 「仲間ちゃうよ。ワシと紫はもう終わってきたんや」 心を読んだのか表情を読んだのか知らないが、うん、負けないようにしよう。 俺はあふれ出る涙を止められなかった。 「さて、なんだかマンネリになってきたかな」 「ええ、イチャイチャも一通り撮りましたしね」 お茶の時間の会話。今日のお茶菓子は羊羹だった。 現在十七日目。一通りの参加者のイチャイチャは撮った。あとは毎日あれを繰り返すだけだと思うと 胸焼けがしてくる。しかし、自分たちもそうなったかもしれないと考えるとなんともいえない。 「ええ、そうね、じゃあ、あなたたちもちょっと行って来る? あーん、ん、美味しい」 紫さんが××さんと羊羹の食べさせあいをしながら(人目を考えてほしいと思う)そんなことを言う。 「ええ? いいんですか?」 驚いたように射命丸も言う。そりゃそうだ。俺も一月缶詰だと思っていた。 「ええ、ただ、あまり長くはいられないわね、はい、あーん……編集作業もあるし。三日ってところかしら」 三日。短いような長いような、そんな期間だ。 「じゃあ、文、どこに行く?」 隣の射命丸は真っ赤になっていた。紫さんが××さんの指についた羊羹をなめとるのがそんなにアレだったかな。 「えーとですね、……私も○○さんのご両親にお会いしてみたいです」 爆弾発言。いやはや、一言で顔がすごく熱くなるのがわかった。 えーと、これは、そういうことだよな。うん。 「う、うん、いいよ」 「あらあら、これはこれは……」 「青いのう」 ニヤニヤするふたりと真っ赤な二人。今日のマヨヒガはいつもより空気が甘かった。 体が重力から開放される感覚、そして暗転、閃光に目を閉じ、重力が戻る。 目を開けると……別世界。 「というわけで来てみた訳だけれど」 「直通ってのもなんだか情緒がないですね」 「いいことを教えてあげよう。俺の尊敬するかの有名な漢、ストレイト・クーガー氏の言葉に……」 所かわって現在札幌。札幌駅の石作りのわっかの前。スキマを抜けたらここだった。 急に現れて変に思われるかとも思ったが、おそらく意識の境界でもいじったんだろう、 俺たちのことを特に気にはしていないようだった。 射命丸は八雲家のコーディネイトでワンポイントの刺繍が袖と裾に施された黒の木綿のワンピースに同系色のカーディガン。 今日はは一本歯の下駄ではなくブラウンのブーツ。髪の毛はナチュラルなままで頭巾だけなかった。 背中の羽は人間と妖怪の境界をいじってもらったらしい。便利だな。 正直最初に見たときはあまりにきれいだったから言葉を失ったけれど、今では……やっぱり少しどきどきする。 「えと、ここからどうするんですか?」 「ああ、親のところへはいつでも行けるし、ちょっと町を散歩してみようか」 「はい! ……エスコート、お願いしますね?」 彼女の手を取る。指が絡まる。離れないようにとしっかりと握った。 どこから案内しようか。歩きながら長いようで短い三日の使い道に思いを巡らせた。 とりあえずしばらくは買い物の時間になった。 参考にしたい、と売っている新聞を端から買い漁ったり、電気店でデジカメを見たり (デジタル一眼レフをねだられたけど買えなかった。高すぎる)、雪印パーラーで ドリームジャンボパフェを二人で食べたり(一万もする。それにしても射命丸、よく入ったな……あれ)。 気づけばもう九時。徒歩で大通りまで歩く。ライトアップされたテレビ塔に射命丸が嘆息を漏らす。 「すごいですね……」 眺めている射命丸の横顔がきれいだったなんて言わなかったけれど、 きれいですね? と同意を求める彼女に、ああ、そうだね、と笑顔で同意した。 そんなこんなで地下鉄、東西線で白石駅まで。外に出ると住宅街を目指す。 「○○さん」 「ん? どうした?」 「あの、この世界ってすごく楽しいですね」 「ああ、便利を追求して娯楽にあふれて、何だってたいてい買える」 「帰りたくは」 「まったく」 ため息ひとつ。彼女を抱きしめる。 「帰るところは文の隣だから。文さえいれば何もいらない。便利だろうが不便だろうが 文がいない世界なんて、俺にはもう考えられないんだよ」 そこまで言うと彼女を離した。射命丸は何も言わなかったが、真っ赤な顔で俯いて、また指を絡めてきた。 そうこうしているうちに自宅が見えてきた。 階段を上り、玄関フードをあけ、インターホンを鳴らす。程なくしてインターホンから声が聞こえた。 「どちらさまですか?」 返事が来たので返す。 「俺だよ」 しばらく無言が続いたと思うと急にインターホンがきれどたどたと走る音が近づいてくると勢いよくドアが開いた。 「まったく、帰ってくるならちゃんと連絡くらいよこしなさい!」 いきなり怒られた。 「まぁとにかく入りな。……その子は?」 母の視線が俺から後ろに控えていた射命丸に向く。射抜くような鋭いメンチだ。 しかしそこは射命丸、すかさずいつもの営業スマイルで 「はじめましてお義母様、射命丸文と申します」 なんて丁寧に挨拶しだした。まてまて、義母は早過ぎないか? とも思ったが面倒なので 「恋人だよー」 と付け加えると射命丸は赤くなってわたわたしてた。 母もびっくりしたようにこちらを見たが、すぐにとりなおし二人とも入るように促した。 居間は昔とだいぶ変わってしまっていた。まあ数年の間だし、変わることもあるか。 「で、急に帰ってきてどうしたんだい? もう帰ってこないって言ったのに」 「いやさ、恋人を紹介するために来たわけだけれど」 うん、当初の目的はこれだったはずだ。しかし、前もって連絡しておくべきだったな。 それを聞いた母親は 「そうかい」 と一言だけ。余りの簡単な言葉に拍子抜けした。 「結婚も考えているのかい?」 具体的な言葉に二人とも真っ赤になった。いや、考えたことはあるし、二人でそんな話もしたことだってある。 でも他人に言われるとやっぱり恥ずかしさの度合いが違うのさ。 「まぁ顔を見ればわかるけどね」 ニヤニヤ顔で言われた。その顔が急に引き締まり、懐から何か板を取り出す。仏壇のほうに振り返り 「あなた、見てますか……? この子がこんな可愛らしい恋人を連れてきましたよ……」 とか呟いていた。って、ちょ、親父……。マジか。 「それはおいといて、交際を認めるとか認めないとか、そんな話はする気はないよ。 自慢じゃないけどアタシも旦那とは駆け落ちでね」 禁煙パイポを咥えた母はそんなことを話し出す。 親父のことはいいのかよ、不憫だな、親父。とりあえず仏壇に手を合わせておいた。 「だからこそ、そこは本人たちの気持ちの問題さ。親のかかわるところじゃない。 そう思うのさ、アタシは」 そんな母が不意に射命丸の手を取った。 「文ちゃん、でいい?」 「は、はい」 母は射命丸とまっすぐ目を見て語りかける。その目はとても真剣だった。 「文ちゃん、こんな、馬鹿でろくでもない、変てこな男だけど、いいのかい?」 「いいえ、○○さんでないといやです」 まっすぐ返す射命丸の言葉が暖かくて、少し恥ずかしくてとてもうれしかった。 「文ちゃん」 「はい」 まだまっすぐに目を見ている。しかしその目はとても優しかった。 「この子のこと、よろしくね」 「はいッ!」 いい返事だった。俺もこれに応えていかないとな。 寝るときになって親からなぜか一部屋でいいだろうと言われた。何を求めているんだこの親は。 でもあっという間に整えられたベッドは二人でも十分寝ることができる広さがあった。 天井を見上げながら今日のことを思い出してみる。 めまぐるしい一日だった。朝方紫さんに外出許可が出て、着替えてすぐに札幌。そこからショッピングやら なにやら。そして家で親に紹介して、か。 「○○さんのお母様、すごく良い方でしたね」 「そうか……」 子供のころは厳しくもやさしく育ててくれた。親父が出張に行っている間、女手ひとつで俺を育ててくれたんだ。 しかし、俺は何を返せた? 働いて数年で急に失踪。ちょっと帰ってきて「もう会えない」なんて言って。 俺は何をもってあの人に報いればいい? わからない。 難しい顔をしていたのか、社名丸が心配そうにたずねてきた。 「大丈夫ですか? どこか、具合でも悪くしましたか?」 「いいや、あの人にどうやって恩を返したらいいか、考えてたんだよ」 素直に告白する。射命丸は少し考えて、 「そう思えられるなら、余り気にしなくていいと思いますよ」 とだけ言った。そういうものなのか。俺の気持ちの問題なのかもしれないが。 明日本人にも相談してみよう。そう思った。 それっきり、会話は途切れたが、手だけは離さなかった。 ゆっくりと意識が落ちていって安心して眠れた。 天井に隙間が開いてたのを、やっぱり俺たちは知らなかったわけだけれど。 翌日、俺が起きたら射命丸はいなかった。 先に起きたのか? 時計を見ると十時過ぎ。ああ、最近生活リズム狂いっぱなしだな。 とりあえず顔を洗うために階段を下りる。 居間のほうから女二人の声が聞こえてきた。 「わぁ、かわいい!」 「でしょでしょ? こんな可愛かったのに今じゃあれよ、あれ」 「月日って残酷ですねぇ……」 「何やってるんだよ……」 居間では母と射命丸がアルバムを開いて談笑していた。 うん、赤ん坊の写真は恥ずかしいから勘弁してくれ。ああ、そこのスカートはいてる写真は外せって言っただろう! 「○○さん、おはようござ、っく……ぷぷぷ」 「笑うなあああああ!!!」 「あはははははは」 全部見られてた。恥ずかしくて泣き濡れた。 「でも……くくく、スカートはないですよね……」 スカートは物心つく前だから勘弁してくれ。頼むから。 というわけで朝御飯。 「アンタだけなんだから早く食べちゃってね」 「むぐむぐ」 射命丸は散歩に行くといって出ている。俺と母の二人だけだった。 「なあ、母さん」 「なんだい?」 振り向かず、洗い物をしながら返す。なんだか少し、背中が小さく見えた。 「……なんでもない」 「そうかい」 カチャカチャと、洗う音、食べる音だけがする。 気まずいような、心地いいような、不思議な感覚だった。 「ありがとう」 「なんだい、急に」 振り返る。心底驚いたようで、少し顔が赤くなっていた。 「いや、ずっと考えてたんだ、今まで世話になった分、恩返しがしたいって」 思い切って言ってみた。 「恩返しって言っても、一緒にはいられないし」 言いかけたところで 「アンタ、バカ?」 なんか馬鹿にされた。 「親が見返りを求めて子育てするとでも思ってるの? 馬鹿にしないでくれる?」 「でも、何かしてあげたいって」 そこまで言うと母はまた食器洗いを再開させた。 「アンタがそう思ってくれてるだけでアタシは嬉しいよ」 静かにそう言った。 「あんた達子供がやさしいいい子に育ってくれれば、あとは何でもいいのさ」 不思議と涙が出てきた。止まらなかった。 「そう思ってくれるなら、そうだね、孫の顔くらいは見せてくれるんだろう?」 そういうと母は振り返ってにやりと笑ってみせる。 「長生きしてやっから、せいぜい遠くで感謝してな」 「ごめん、ありがと」 それだけしかいえなかった。席を立つ。 「彼女探してくる」 「あいよ、いってらっしゃい」 散歩中の射命丸にすぐに報告したかった。 @ 足音が遠ざかっていく。本当に分かりやすい子だ。 「まったく、糞生意気に育ったもんだね……感謝だってさ」 一人ごちる。食べ終わった食器を片付けながら。 また先ほどの板を取り出して呟く。 「いい子に育ってくれたね、○○。あなた、あの子はきっとちゃんとやってくれるよ、だから安心して――」 板から音が鳴った。電気ドリルの音だった。というか着メロだった。 「……はい、あ、あなた? 昨日○○が帰ってきてねぇ……へぇ、不思議な子達がいたものね」 蛇足であるが○○の父親は存命。現在出雲へ出張中である。 仏壇にはペットの遺影が飾られていた。 @ 「聞いてなかったけど、○●とか△△は?」 夕食の席で聞いてみた。そういえば弟と妹がいたはずだが。 射命丸は散歩から帰ってくるとやっぱり新聞を大量に買ってきていた。 「ああ、今二人とも就職して出張中よ」 ああ、社会人になったんだ。凄いなあ。 時間の経過を感じさせるところだった。 「アンタは向こうで何をしているんだい?」 「俺は……」 「○○さんには新聞の編集作業を手伝ってもらったり、畑仕事に精を出したりしてますよね」 まぁ、それくらいしかすることがないからな。 「向こうで土地持ちかい、がんばってるねえ」 いや、向こうはそういう概念があまり……言わないほうがいいか。 「ともかく働いてるならいいさ」 「大丈夫です、いざって時は私が養ってあげますから!」 それを言われると男の面目丸つぶれだよ、射命丸さん。 母はそれを聞いて大爆笑してたけれど。 風呂にも入ってあっという間に寝る時間。 また一緒の寝室。そこまで疲れてはいないが、母がいる事を考えるとイチャイチャしにくいな。 「あと一日ですね……」 ぽつりと射命丸がつぶやく。 そうか、明日には帰らないといけないのか。長いようで短いと思っていたが、やっぱり短いな。 あ、お土産買わないと。忘れたら紫さん怖いからなあ。 「楽しかった?」 「ええ、とっても、○○さんのこと、少しは知ることが出来ましたし」 そう言って微笑む射命丸が可愛かった。 「○○さん」 「ん?」 「帰ってからもよろしくお願いしますね」 「ああ、それこそ、末永く」 そう言ってくちづけた。触れるだけの口付け、心の底から幸せな気持ちが溢れてくる。 それから、おやすみ、と言い合って、手を繋いた。 正直キスだけじゃ足りなかったけれど、我慢した。 帰ってからでもできるさ。それに我慢したほうが燃えるしな。 雀の鳴き声で目が覚めた。朝七時半くらい。横を向くと射命丸と目が合った。 「……おはよう、起きてた?」 「おはようございます、ええ、三十分くらいですけど。寝顔、可愛かったですよ」 恥ずかしいから申告しないでください。 そんな話をしているとドアが開いた。 「昨日はお楽しみ」 「そんな事はないから」 「早く孫の顔が」 「バーローwwwww」 そんなうるさくも楽しい朝。だけれど、今日で戻らなければいけない。 本当に長いようで短かった。他のカップルが本気で羨ましくなった。 「と言うわけで今日帰る」 「そう、あわただしいね」 母はあっさり返した。出会い別れには淡白な人だ。 朝御飯の席でいきなり切り出したが、リアクションが薄かった。 「ほら、ポカーンとしてないでさっさと食べないと、二人でいる時間がなくなっちゃうよ」 と急かされた。余計なお世話だと思う。でもご飯は急いで食べた。 「ちゃんとよくかみなさい」 どっちだよ。 「じゃあ、次は家族三人で来なさいよ」 出発することにして、玄関先で言われた。顔が熱くなるからやめて欲しいのだが。 「……努力s」 「分かりました!」 そこ肯定しちゃうんですか射命丸さん。いや、うん。まぁ、いいか。 「それじゃ、文ちゃん、またね~」 母ののんきな声に背中を押され、地下鉄駅へ歩き始めた。射命丸さん、手はそんなに振らなくていいですから。 後ろから見送る声。 「ほんとに次は家族三人にしてきなさいよ~四人でも可~」 大声でなんて事言いやがるあの人は。なぁ? と射命丸を見たらニコニコしてやがる。 ああもう、がんばるしかないか。いろんな意味で。 「○○さんの家、暖かかったですね」 歩きながらそう射命丸に言われた。 「ん、そうか?」 「そうですよ」 「そうか、よかった」 それから会話が途切れ、静かになった。 黙ってはいたけど、繋がった手が暖かかったから、言葉はいらなかったんだと思う。 「さて、お土産を買うわけだが」 とりあえず狸小路に来てみた。そこの一角にある土産物屋を物色する。 とはいっても駅構内に普通に設置されているものも多いわけだが。 「名前が素敵ですよね、これ」 「ああ、これはいいかも。北海道に来ているほかのカップルとかぶりそうな気もするが」 そう言ってチョコサンドクッキーの缶詰を指差す射命丸に同意する。 あとは……何がいいかな。十日くらい保つ物じゃないとなあ。 とりあえず積んであった白い○人を数箱確保。足りんか。もう数箱。 あとは……ああ、このスナック菓子も美味しいんだよな。あと日持ちしそうなハラスや鮭とば、こまいなんかいいかも。 紫さんには地酒でも買っていくか。藍さんにはこの無駄に高い油揚げでいいや。橙には……チョコはまずいよな。夕張メロンゼリー。 「○○さん○○さん」 ニコニコしながら俺の名を呼ぶ彼女の手には名前入り根付が握られていた。 「私の名前が入ってたんですよ、これ」 ああ、たしかに『あやちゃん』だな。楽しそうだ。とりあえずそれも買うことにしよう。 送り先に紫さんに指定された所を記入する。スキマ直通とは、なんとも便利。 勿論根付と八雲家へのお土産は別。 さらに町をぶらぶらする。最後だし思いっきり遊ぶことにした。待ち合わせは二十一時に札幌駅の石の輪の前。 お昼はラーメンにした。むう、やはりしょうゆが好きだ。射命丸は味噌を頼んでいた。 札幌といえば味噌だと本に書いてあったらしい。お互い半分こしてみた。 「しょうゆの方が美味しいって、はい」 「いえ、こちらのほうも、ほら」 半分にするにも器がないので、お互い食べさせあったり。 「確かにしょうゆも美味しいですねちゅるちゅる」 「んだね、味噌も美味しいけどずるずる」 いや、おかしくないよな? 普通やるよな? なんか視線が痛かったけれど。 パチンコ屋の上にあるゲームセンターにも行った。気の抜けた顔のげっ歯類の人形を取るために二人で四苦八苦した。 取れたときの彼女の顔はすごく楽しそうでこちらまで嬉しくなった。 コンビニでまた新聞を一通り。ほぼ毎日朝夕出していると聞くとしきりに感心していた。 休憩がてら少し早めの夕食。ハンバーガーショップに入ってみた。 「これが『はんばーがー』ですね」 「そうだ。作った国で締め出されたらしいぞ」 「難儀な食べ物ですねえ」 ガラス張りの窓際、二人で並んでハンバーガーをぱくつく。 「あ、そのポテトいただき」 「あ、ずるいです、そっちのナゲットもらいますよ」 「ちょ、数の比があわねえよ」 等とサイドメニューの食べあいをしてみたり 「あ、ケチャップついてるよ」 鼻の頭についたケチャップを指で掬い取って舐める。 「あやややや」 とかやってたら行き交う人がじろじろ見てくるからなんか恥ずかしくなった。反省。 ================================================================================ 閑話休題 ~いちゃつくなら目立たないところで。 ================================================================================ 「ふー、美味しかった」 「身体、暖まりましたねぇ」 すっかり寒くなった夜の街を歩く。時計を見ると二十時。 もう約束の時間が近いが、最後に行きたいことろがある。 そのビルは一際大きく見える。勿論大きいのだけれど、別の意味でも目立つからかもしれない。 「ここですか? うわぁ、すごいですね、アレに乗るんですか?」 「ああ、待ち時間が少ない事を祈るばかりだ」 七階。少し人が並んでいたけれど、待てないレベルではなかった。ありがたい。 順番が来る。二人分のチケットを渡し、乗り込み、向かい合って座るとゴンドラはゆっくりと動き出した。 初めてであろう観覧車に射命丸がはしゃいだ。 「わわ、すごい、上っていきますよ」 「そうだね」 射命丸はしばらく楽しそうに外を眺めていたが、急に少しさびしそうに呟いた。 「はぁ、もうすぐここともお別れですか」 「何、また一緒に来れるようにすればいいさ」 にやりと笑って言ってやる。射命丸はすこし赤くなってうれしそうに、そうですね、と答えた。 「……あ、そっちにいっていいですか?」 「ん」 少しずれると隣に射命丸が入る。 遠く映る夜景にしばし二人見とれた。自然と肩に手が回って、その手に射命丸の手が重なる。 「綺麗ですね……夜景」 「ああ、本当に……」 静かに落ちてゆく光の粒たち。静かに二人だけの時間が過ぎていく。 その光景も頂上に差し掛かった。眼下には光の海が広がって、あとは降りていくだけだ。 「○○さん……」 「ん」 呼ぶ声に彼女と目を合わせる。だんだんと近づいていき、目が閉じる。 唇が触れ、そのまま、深く。 「んっ……」 息の詰るようなキス。 舌を射命丸の歯茎に這わせると、ゆっくりと射命丸の舌が追いついてそのまま濃厚なダンスを踊る。 「ふぅん……んんぅ……ぁふ……」 気持ちが高ぶっていくのを抑えずに濃密に息継ぎを繰り返し、たっぷりとお互いを貪りあう。 「ちゅる……ちゅ……んぁ……っはぁ」 唇がようやく離れる頃にはふたりとも出来上がっていた。 「……我慢できなくなりそうだ」 「……私もです」 ――間もなく 地上です、そんなアナウンスのせいで中断せざるを得ず、二人とも真っ赤になってしまう。 降りるときに係員に「お楽しみいただけましたか?」ってニヤニヤ顔で聞かれたから 「次回からスピードを半分にしておけ」と言っておいた。 二十時二十分。札幌駅へ向かい最後の外界歩き。 もう帰る時間はすぐそこだ。 八時五十八分、札幌駅石の輪の前。スキマ妖怪はすでに待っていた。 「お帰りなさい。楽しめた?」 「今日ほど、あと一日休みが欲しかった日はないですよ……」 射命丸が残念そうにそう言った。 「あらあら、凄く楽しんでもらえたみたいでよかったわ」 にこにこするスキマ妖怪。その目がこちらを向く。 「さて、ところで○○、これを機にこっちの世界に戻ってもいいのだけれど?」 半眼流し目の挑発的な質問。なぜ、そんな当たり前の事を聞くのか。 「バカな事を」「ふふ、冗談よ。編集者が足りなくなるもの」 もはや観光地としての外界であり、俺の故郷は幻想郷なのだと、確信できた。 隣にいる彼女のいるあちらの世界こそ、俺の居たい世界だ。 「○○さん、帰りましょう、私達の世界へ」 スキマが開いた。射命丸と手を繋ぎ迷い無く飛び込む。浮遊感、暗闇、閃光。 飛び込んでからマヨヒガへつくまでずっと手は離さなかった。 「おかえりなさ~い!」 「おかえりなさいませ」 「ただいま。藍、橙」 というわけで戻ってきた。おそらく二十日目。あと十一日。先は長い。 「とりあえずお土産です」 橙にメロンゼリー。渡してから、たくさんあるから一日一個だよ、と言ったが もう既に二つ目を平らげている途中だった。 藍さんに油揚げ(30枚入り)。私の扱いはやっぱりコレなのか、という悲しそうな目と これはいいものだという食欲に滾った目を同時にしていた。面白かった。是非とも 違いの分かる九尾になってもらいたい。 紫さんに日本酒。地酒と聞いて喜んでくれたのだが、銘柄を見て殴られた。いいじゃん、 美味しいんだよ。『万齢』。 お土産を渡し、疲れたので今日は寝ると言って寝室に戻った。 二人でベッドに腰掛ける。 「明日からまたデスマーチだな……」 「がんばりましょう……」 さっさと着替えて寝ることにした。明日からまた眠れなさそうだから。 「……うーん」 隣の射命丸が寝返りを打つ。 きしり、と音が鳴り、僕の上に覆いかぶさる。 「……文?」 射命丸は目がとろんとして、頬を染めていた。 「ごめんなさい、あの、その…………身体が、その」 赤くなってしまった彼女を抱きしめる。 「ああ、じゃあ、観覧車の続きから?」 「いえ、その……最初から、でお願いします……」 どうやらもう今夜から眠れなさそうだ。 ─────────────────────────────────────────────────────────── ─
https://w.atwiki.jp/pmvision/pages/120.html
《凍てつく風鎌チーム》 PR.169 Character <プロモーションカード> GRAZE(2)/NODE(5)/COST(3) 種族:妖精/天狗 【連結(「チルノ」+「射命丸 文」)】 奇襲 速攻 先制 抵抗(2) (自動β): 〔このキャラクター〕がプレイされて場に出た場合、目標の〔相手キャラクター1枚〕を裏向きにする。以後、そのカードはキャラクター「氷像(GRAZE0、0/3、種族:なし)」として扱う。 (自分ターン)(1): 〔このキャラクターにセットされているカード全て〕を本来のプレイヤーの手札に戻す。その後、〔相手プレイヤーの手札〕を全て見て、1枚を選んで〔このキャラクター〕に裏向きでセットする。この効果は1ターンに1度しか使用できない。 攻撃力(5)/耐久力(5) 「実はラッキー?やったー!」「そう、ラッキー」 Illustration:萩原凛 コメント 意外と仲良しな天狗と妖精がプロモーションカードでとうとう連結。 戦術だけでも4つ、さらに自動効果と起動効果を1つずつと、連結キャラクターならではの大盤振る舞いである。 連結素材の2体はそれぞれ癖は強いが強力な効果を持ち、術者としての性能も悪くないため、デッキに入れることは難しくない。 特に射命丸 文/5弾とチルノ/15弾は手札破壊という点でコンセプトが共通しており、何も考えずともデッキに両者が投入されていることもあるだろう。 このカードも高い手札破壊性能を持つため、コンセプトを崩すことなく運用できる。 (自動β)はチルノ/11弾の強化版であり、相手のキャラクターを裏向きキャラクターにする。 氷塊に比べて耐久力が上がっている代わりにターン終了時に元に戻ることがないのがポイント。決死状態などの耐性をすり抜けられ、また冥界利用も封じられるため、厄介なキャラクターを恒久的に封じ込めることができる。単純に強力な効果と言える。 また、(自分ターン)で相手の手札をピーピングした上で破壊することができる。 同質の効果に射命丸 文/5弾があるが、あちらに比べて起動までが手間取る代わりに、直接冥界に送らずこのキャラクターにセットするため、狙ったカードを秘密結社などで再利用されない利点がある。 一応ターンを跨げば複数回の起動もできるが、最初に狙ったカードが手札に戻ってしまうため、手札を見る効果にとどまることも多々ある。手札消費なしで行う行動としては悪くはないとはいえ、1コストはかかるので注意。 そして、これだけの強力な効果を持ちながら、本体性能も強力の一言。 5/5の先制持ちというだけでも十分に強力だが、それが奇襲と速攻を併せ持っている。急に出てきて防御で1体を屠られた上に、ついでの(自動β)でもう1枚処理されるという状況は相手にとって悪夢だろう。邪魔をしようにも抵抗(2)でタダとはいかないため、信頼性も高い。 奇襲と速攻は攻めるのにも当然強力であり、相手ブロッカーの防御干渉でプレイしてブロッカーを裏向きにして攻撃を通し、速攻によりアクティブで出たこのキャラクターでもう一撃、という芸当も可能である。 種族も妖精と天狗というサポートに恵まれた種族である。 妖精としては最重量、かつ最強のスペックを持つため、チルノ/1弾に最大の戦闘修正を撒いたり、ルナチャイルド/12弾でコストを踏み倒したりできる。 天狗としても言わずもがなの妖怪の山でのコスト軽減及びサルベージが可能と隙がなく、どちらの種族デッキから出張しても良い働きができるだろう。 また連結持ちならではの仕様で二つの炎との相性が抜群。(自分ターン)でセットされた二つの炎を戻せば、戦闘力が復活する上に二つの炎を再利用することができる。 これら相性の良いカードが多々有りながらも本体のスペックも非常に高いレベルでまとまっており、連結であることが気にならないレベルのパワーカードである。 このカードは、「Phantom Magic Vision All Japan Championship 2014」の優勝者がデザインしたカードである。秘術「天文密葬法」に続き、このカードも非常に高いカードパワーを持っている。競技志向の高いプレイヤーの考案するカードは、やはり競技向けになりやすいということか。 収録 第十六弾 Liberal Emotion プロモーションカード 関連 「チルノ」 チルノ/1弾 チルノ/7弾 チルノ/11弾 チルノ/15弾 チルノ/17弾 チルノ/20弾 「射命丸 文」 射命丸 文/1弾 射命丸 文/5弾 射命丸 文/10弾 射命丸 文/14弾 射命丸 文/18弾 氷像(裏向きキャラクター) 「Phantom Magic Vision All Japan Championship」優勝者考案カード 秘術「天文密葬法」 夜が降りてくる
https://w.atwiki.jp/gensounoutage/pages/166.html
岐符「サルタクロス」 呪力:2 レベル:射命丸 射命丸 攻撃:3迎撃:1 命中:3種類:集中 [充填フェイズ]呪力3 起動状態のこのスペルを捨札におく。 使用条件を満たしている自分の準備状態のスペル1枚を起動状態にする。 自分の『射命丸』のレベルが4の場合,代わりに使用条件を満たしていない自分の準備状態のスペル1枚を起動状態にする。 考察(裏鍵) 多分これでいいかな? ※V2 せめて呪力5・・・それでも強いお ※V1 高速詠唱になるのならせめて呪力5(ry こっちもスペックが高いのに強力な能力が付いてます。しかもLv1。何事。 呪力3で高速1の貫通迎撃2って回避2リーダー涙目すぎる。
https://w.atwiki.jp/touhou-jikkyo/pages/401.html
規制解除されたけどすっかりらいつべ視聴者に/(^o^)\ -- 名無しさん (2007-12-29 14 40 41) 文ちゃーん(*^ω^) -- 名無しさん (2007-12-29 18 48 18) あややややや(*^ω^) -- 名無しさん (2007-12-30 00 53 15) \射命丸!/\射命丸!/\射命丸!/ -- 名無しさん (2007-12-30 08 06 19) 矢印が動かなくて一瞬あれ?あれ?ってしてしまったのは俺だけでいい -- 名無しさん (2007-12-30 09 57 01) やべえあやちゃんやべえかっわいい -- 名無しさん (2007-12-30 15 42 48) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/bombbomb/pages/18.html
とりあえず、画像置場として再利用 →メインページ 1話登場分 霊夢 生徒・主人公 チルノ 生徒・霊夢の弟 魔理沙 生徒・不良 射命丸 生徒・情報屋 こーりん 先生 2話以降 対応表参照 ご意見などある方はこちらに↓a 書き込みテスト -- 白もも (2009-05-15 21 21 30) 名前 コメント